真空管

年末年始の休みに実家に帰り、いや、普段からしょっちゅう帰ってはいるんですが、まぁ年末恒例の自称大掃除っぽいことをわずかにしていたりいなかったり。したのは両親で自分はゴロゴロしていただけ、というのは置いておいてw
で、その際に、長い間眠ったままになっているターンテーブル(比較的最近買ってるオーテクの当時一番安かったと思われるモデル、ググってみると今はなきAIWAブランドの兄弟機?とかもあったみたいですね)を見て、"そうだ、真空管アンプ作ろう"とかいきなり思いつき、実家の近所のジョイホン(注:ホームセンターのジョイフルホンダの略)に前にキットの展示があったなぁと頭の片隅に残っていた記憶を辿って行ってみると。。。影も形もない。
最近改装したし扱うのをやめちゃったのかなぁと店員さんに聞いてみたところ、"倉庫の奥に在庫はあるんですが確認に時間を頂いてしまいます"と。その日(大晦日w)は閉店間際だったため、明けて正月2日に再度突撃w初売りで忙しい中倉庫の中に残っていた在庫を掘り出してもらったのですが、そこで出てきたのが、電子工作キット等を販売している株式会社イーケイジャパンより、ELEKITブランドで出ている真空管アンプキットが4台分。

当初は、ターンテーブルを接続する前提だったので、既にカタログ落ちしている旧モデルのTU-875(プリアンプ)と価格の安いベーシックモデルのパワーアンプの2台製作を考えていたのですが、残念ながらフォノイコ内蔵のプリアンプはやはり在庫にはなく、ネット通販でも在庫を持っているところが無さそうなのでまぁまず入手は難しそうという結論に。
で、フォノイコは外付けの単体フォノイコを別途調達することにして、パワーアンプを買って来ました。

TU-872LE II 2008年3月発売 200台限定

出力管に真空管アンプググるとおそらく最も多くヒットする管の一つ、2A3を使用、限定モデルでトランスも結構いいやつを使っているらしい。当初想定予算よりもやや価格高めの、ELEKIT製品の中では実質フラグシップ機の一つ(販売価格は同時発売のGT300管使用のTU-873LE IIの方が高くSP出力も大きいのですが、内部の基板・回路的には同等の兄弟機のようです)でしたが、詳しく説明をしてくださった店員さんとやや雑談気味に脱線しつつ話をしているうちに、現行モデルのTU-879S(6L6GC管使用)や型番失念(KT-88管使用)よりはこちらのほうが気に入り購入決定〜というか、5年前の200台限定キットがよく残ってたな・・・ちなみに自分が購入した時点で、TU-872LEも1台在庫が残っていました。


実は、当初目的の4割は、"ハンダ付けがしたい"とか言うアフォな理由だったりもしますが、のんびり組立ていたら結局正月では組立終わらず(爆)最後には実家から自宅に一時持ち帰り、今週やっと完成〜♪いっぱいハンダ付けもできて満足です(笑
とりあえずのエージングを兼ねて、普段ONKYO A-924に接続している音源PC(爆音空冷仕様w)とSP(YAMAHAテンモニミニ)を接続。1週間自宅にいる間はほぼ音を出し続けて見ました。
まぁそこで聞いていたのがBOOM BOOM SATELLITESの"EMBRACE"って時点で一般的に真空管アンプを好む層とは音楽の趣味が(ryっていうのはひとまず置いておき。。。
第一印象、音の傾向が意外とA-924に近い。変にドンシャリしたりもせず、真空管だからと歪み感が強い音になるわけでもなく、フラットな癖のない音が出ます。A-924と比較すると、やや高音域の角が丸められて、低音側はピークを控えめにでもちょっと良く響くかんじ、かも?、、、正直そこまで耳は良くないので聞いているうちによくわからなくなりましたが(爆死)、とりあえず自分としては好きな音です。
PC側の再生を止めてフルボリュームまでダイヤルを回してみても、ノイズらしいノイズがSPから全く出力されないのも嬉しい誤算。真空管だし自作キットだし、カタログのS/Nはそうそうは達成できないんじゃないかと思っていたのですが、意外とそうでもなさそうです。根本的に出力が違うとはいえ、A-924でフルボリュームまで回すとサーーーッというノイズは結構聞こえますし、テンモニミニもカタログで88dB出ているのでそこまで能率の悪いSPでは無いはずですし、キットとして良く考えられているのかな、という印象。


今回実家でこのアンプと組み合わせようと、SPも新しく組み立ててみました。
ヨコハマベイサイドネットのミニキューブSPキット。Wavecorの7cmフルレンジドライバーを極小内部容積の密閉箱に詰め込んだ、アコースティックサスペンションタイプです。
当初はこれもPARC Audioの5cmフルレンジのウッドコーン、通称ちびっ子ウッドを専用のバスレフキットに組むことを考えていたのですが、正月3日にアキバのコイズミ無線に行ってみたらお正月休みで、、、Victorの8.5cmフルレンジウッドコーンも気になったんですが、アレはキットの箱がでかくて置き場所に困るので却下されますたw
エンクロジャー自作は、、、木工スキルもまともな道具も木屑を飛ばせる作業場所もないのでこれも諦めモード。。。アンプに少々予算を喰われたことと、元々バスレフよりは密閉箱の音の方を好む傾向があり、最終的にはお手頃価格なこのキットに変更〜
個人的な趣味の問題ですが、イエローオーク無垢材削りだしのエンクロージャーという、その製作法からして萌え〜(ぉぃ
アンプよりも先にSPを完成させており、作りかけのアンプと入れ替わりで実家においてきたので、真空管アンプにはまだ繋いでいないのですが、先週A-924でエージングがてら鳴らしてみた所、、、極小容積密閉箱に小径フルレンジ1発という時点で確信犯ではあるのですが、低音がバッサリ切り捨てられた潔い音がしますw
聴感上の印象なので正確ではないですが、おそらく150Hzあたりからなだらかに出力が落ち始め、100Hz前後まではどうにか出力しているもののそこから下はお察し下さい、みたいな感じでしょうか。カタログで再生周波数範囲88Hz-と記載のあるテンモニミニと比較しても明確に低音が出ていない、響いていない。
おそらく一般には別売りのサブウーファーと組み合わせることを前提としているんじゃないかと思われるこの特性ですが、その低音の迫力を代償として、これでもかという定位感と、中高域の解像度とやや過剰と思えるレベルでのスピード感。そして高音域の伸びがフルレンジのドライバーとしては秀逸。SACDや外付DACを使用したPCによるハイレゾ音源再生環境であれば更に上はあるのかもしれませんが、普通にサンプリングレート44or48kHzの音源を再生している限りは、これならツイーターなんて余計な物は要らないと思える程。
どうせ設置環境は自宅アパートにしろ実家のマンションにしろ、低音を出力されてしまうとお隣に迷惑になりますし、中高域重視ならこれはこれで良いんじゃないかと。
あとは真空管アンプに繋いでみてどんな音が出るか、さてお楽しみ、といったところでしょうか。


ヨドバシアキバでオーテクの安くてちっちゃい単体フォノイコ買って来ました。。。後になってターンテーブルの取説を発掘し、よくよく読んでみると、、、"内臓フォノイコライザ切り替えスイッチ付き"・・・単体フォノイコ買わなくても音出せたじゃん。。。
まぁ当時のターンテーブルの購入価格と今回の単体フォノイコの購入価格が大差無さそう(フォノイコのランクは上がっていると思いたい)ですしACアダプタ給電の単体フォノイコのほうが電源のノイズとかでも有利なはず(?)と納得して使うことにしますw