SE-200PCI LTD改造

自作機にはONKYOサウンドボード、SE-200PCI LTDを載せており、純正の音にもまぁそれなりに満足していた事と、マルチレイヤー基板のハンダ外しは難易度が高く面倒だと聞いていたため、コレまでは特に改造等はせずそのまま使っていました。
実際LTDでは回路のアナログ段のケミコンにUTSJを使っていたり標準状態でも自分の好みに合うパーツが比較的多いみたいでしたし。

で、今回。
直近で5532ー>それ以外にオペアンプを換装し好感触を得た事例が続いたため、手を出さないつもりでいたSE-200PCI LTDのオペアンプTexas Instruments製NE5532APをついに載せ替えてしまいました。
元々SE-200PCIの2chアナログ出力系統には片ch3個、計6個のオペアンプが使用されており、そのうちDAC側の各2個はVLSC回路、出力側の各1個がバッファとして使われているようです。(詳細はちゃんと回路を解析されている先人がいらっしゃるのでググってくださいw)
で、この内VLSC回路に使われている分、詳しい解説は他に譲るとして、どうやらオペアンプの電気的な反応速度の限界を利用して、音声信号に混入した高周波のノイズ成分を除去するローパスフィルタの一種として機能させているようです。
・・・つまり、あんまり高性能な反応の早いオペアンプを載せてしまうとせっかくのVLSC回路がメーカーの意図したとおりに作動しなくなる可能性がある??ということのようですが、、、

はい、載せちゃいました。Linear Technology製LT1364CN8。しかも6個全部w
LT1364はスルーレート1000V/μs、セトリングタイム50nsを誇る、本来は音声信号用ではなく映像信号用として設計されているらしい、超高速型の高性能オペアンプです。
VLSC回路?ナニソレ??って勢いで高周波成分まで通過させちゃってる気配がプンプンです。でもいーんです。LT1364の音が気に入っているので・・・
参考までに、NE5532APはスルーレート9V/μs。セトリングタイムはデータシートにも記載なしですが、まぁ基本設計も古いですしそれなりでしょう。これでも5532の中では早い方です。

さて肝心の音ですが。。。ヤバイです、激変です。。。コレまでのNE5532APは何だったんだとメーカーにツッコミを入れたくなるぐらいの変わり様です。
具体的には、まず明確に高音の伸びが良くなります。解像度、明瞭感が大きく改善し、音の定位感・分離感も向上。低音のキレ・スピード感も良くなっているようですし、厚みも増していい感じに。これだけの改善が見られるだけでなく、全体のバランスや音のまとまり感も悪化せず。これまで改造していなかったのをちょっと後悔してしまうレベル。ネットをググルとVLSC回路バイパス改造なんかの事例も出てきますが、なるほどこういうことかと。納得の高音質です。
DACの内蔵LPFは195kHzらしいし、これでしれっとハイレゾ対応なんかもできちゃっていたり???(DAC単体では192kHz/24bitのハイレゾ対応品が搭載されてます)

今回の改造ではVLSC回路もバイパスして殺したわけではなく、一応生きてはいるので、音声信号に関係のないMHz帯のノイズ成分の除去とかにはきっとまだ効果が生きていると信じて。。。なんせ自作機のケース内、しかも強制空冷ファンいっぱい仕様のOC機ですしまわりはどうせノイズだらけだろうし。。。
ちなみに自分は世の中で好評な便利ツールは使用せず、オーソドックスにハンダ吸い取り線と気合で地味に改造作業をしましたが、結構なんとかなるものです。それなりに時間かかりましたし人には勧められませんが。。。(==;

//LT1364、ちょっと前までマルツで税込み658円だったのに、税込み939円に値上がりしてたーよ(TT
//PS まるつさんへ 通販とPOSレジの価格改定するなら、ちゃんと店頭表示も変えてください。。。棚の表示見て旧価格で買えるかと一瞬期待したらレジで打たれた価格は更新済み。。。値下げ方向の改定なら少々の事は気にしませんが、それが値上げ方向だと、、、しょぼーん。。。
//PPS あと通販の商品ページ、値上げ方向で価格改定して、"値下げしました"タグつけるのはどうかと思うよ??
//LT1364、いつの間にか秋月で550円で売り始めてました。お気になので嬉しい。